「外でも家と同じクオリティの音で聴きたい」
そう思ったことはないだろうか。
キャンプ場でチープなBluetoothスピーカーから流れるスカスカの音。ベランダでコーヒーを飲みながら音楽を聴きたいのに、部屋の中からしか音が届かないもどかしさ。庭でBBQをしながら友人と音楽を楽しみたいけど、数千円のポータブルスピーカーじゃ「聴いてる」というより「鳴ってる」だけ。
僕も同じ悩みを抱えていた。
自宅ではSonosのスピーカーで最高の音響環境を作り上げているのに、外に出た瞬間にその体験がリセットされるのが本当にストレスだった。
そこで手に入れたのがSonos Move 2だ。
結論から言うと、これは「ポータブルスピーカー」という概念を根本から覆す製品だった。普通のBluetoothスピーカーとは次元が違う。3kgという重さに最初はビビったけど、24時間のバッテリー持続とステレオ再生に対応した音質は、その重さを完全に正当化してくれた。
この記事では、Sonos Move 2を実際に使い倒した僕が、その魅力と正直な感想、そして「本当に買うべき人」について解説していく。
Sonos Move 2とは?ポータブルスピーカーの最高峰
Sonos Move 2は、2024年に日本で発売されたSonosのプレミアムポータブルスピーカーだ。価格は64,800円。
正直に言おう。高い。
Amazonで探せば3,000円台のBluetoothスピーカーがゴロゴロしている中で、この価格は明らかに異次元だ。でも、だからこそ僕はこれを選んだ。
「高いものには理由がある」というのは、安物買いの銭失いを何度も経験してきた20代後半の僕らには、痛いほど分かる真理だと思う。
Move 2の主なスペックを簡単にまとめるとこうなる。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 価格(税込) | 64,800円 |
| バッテリー持続時間 | 最大24時間 |
| 防水・防塵 | IP56 |
| 重量 | 約3kg |
| サイズ | 160×127×241mm |
| 接続方式 | Wi-Fi / Bluetooth 5.0 / AirPlay 2 |
| 音声アシスタント | Amazon Alexa対応 |
| 特徴 | ステレオ再生、Trueplay自動チューニング |
ただ、スペック表だけ見ても「だから何?」という感じだと思う。だから、実際に使ってみてどう生活が変わったのかを伝えていきたい。
初代Sonos MoveからMove 2へ|進化のポイント
Move 2を語る上で、初代Moveとの違いは押さえておく必要がある。
初代Moveは2020年に日本で発売された製品で、現在も59,800円で販売されている。「じゃあ5,000円安い初代でいいじゃん」と思うかもしれないけど、ちょっと待ってほしい。
バッテリーが2倍以上に
初代Moveのバッテリー持続時間は最大11時間。Move 2は最大24時間。
この差は、実際に使ってみると想像以上にデカい。
キャンプで使うことを考えてみてほしい。初代だと「1泊2日のキャンプで、2日目の昼頃には電池切れ」という可能性がある。Move 2なら、2泊3日でも余裕で持つ。充電を気にせず音楽をかけっぱなしにできるというのは、体験として全然違う。
モノラルからステレオへ
これが一番大きな進化だと僕は思っている。
初代Moveはモノラル再生だった。1台から音が出るので当然といえば当然なんだけど、Move 2はデュアルツイーターを搭載してステレオ再生に対応している。
何が違うかって、「音の広がり」が全く違う。モノラル再生だと音が1点から出ているような感覚なんだけど、ステレオ再生だと左右に音が広がって、まるでその場にステージがあるような臨場感が出る。
Spotify でお気に入りのアーティストのライブ音源を流した時、「あ、これステレオになっただけでこんなに違うのか」と思った。
USB-C対応で充電も便利に
地味だけど嬉しいのがUSB-C対応。しかも、Move 2はスマホや他のデバイスを充電できるモバイルバッテリー的な使い方もできる。キャンプの時にiPhoneの充電が切れそうになったら、Move 2から給電できるわけだ。
音質レビュー|6畳のワンルームが野外フェス会場になる
正直、最初に音を出した時は「うわ、これヤバいな」と声が出た。
僕は自宅のリビング(といっても8畳の1LDKだけど)にはSonos Beam Gen2を設置しているんだけど、Move 2のサウンドはそれに引けを取らない。というか、用途が違うから単純比較はできないけど、「ポータブルスピーカー」というカテゴリの中では明らかに異次元だ。
(関連記事:Sonos Beam Gen2レビュー|6畳でも映画館になるサウンドバー)
低音がしっかり出る
ポータブルスピーカーにありがちな「スカスカの音」が一切ない。Move 2は専用設計のウーファーを搭載していて、外でも室内でも深みのある低音を出してくれる。
EDMやヒップホップを聴く人には特にオススメだ。キックの音がちゃんと「ドン」と体に響く。安いスピーカーだと「ポン」みたいな軽い音になりがちなんだけど、Move 2ならその心配は無用。
Trueplayが自動で音を最適化
Sonosの強みである「Trueplay」という機能がMove 2にも搭載されている。これは、スピーカーが置かれた環境に合わせて自動的に音を最適化してくれる機能だ。
例えば、壁際に置いた時と部屋の中央に置いた時では音の反響が違う。屋外と室内でも全く違う。Trueplayはそれを自動で検知して、最適なEQに調整してくれる。
だから、ベランダに持ち出した時も、キャンプ場の芝生の上に置いた時も、その場所に最適化されたサウンドが出る。これは本当に感動した。
こんなシーンで活躍する|Move 2の使いどころ
「64,800円のスピーカーをどこで使うんだ?」という疑問に答えていこう。
1. ベランダ・バルコニーでの朝食タイム
僕が一番気に入っている使い方がこれ。
休日の朝、ベランダでコーヒーを飲みながらMove 2でジャズをかける。これだけで「ホテルの朝食ビュッフェ」みたいな気分になれる。いつものワンルームが、一気にラグジュアリーな空間に変わる瞬間だ。
IP56の防水性能があるから、少しくらいの雨なら問題ない。突然の夕立にも慌てなくていい。
2. キャンプ・アウトドア
24時間のバッテリーは、1泊2日のキャンプなら余裕すぎる。
焚き火を眺めながら、お気に入りの音楽をいい音で聴く。これが本当に最高なんだ。安いBluetoothスピーカーだと「まあ、鳴ってればいいか」みたいな妥協になりがちだけど、Move 2なら「音楽を聴いてる」という感覚がちゃんとある。
3kgという重さはリュックに入れて山を登るには重すぎるけど、車で行くキャンプなら全く問題ない。
3. 風呂場・キッチン
IP56なので、湯気が立ち込める風呂場でも使える(ただし水没はNG)。
僕は半身浴しながらMove 2でポッドキャストを聴くのが最近のルーティンだ。防水スピーカーは他にもあるけど、ここまで音質がいいものは正直他に知らない。
4. 友人を呼んでのホームパーティー
Move 2を2台持っていれば、ステレオペアリングでさらに迫力のあるサウンドが作れる。
まあ、2台で約13万円になるから現実的には1台で十分だと思うけど、1台でも十分なパワーがある。友人を呼んでNetflixを観る時とか、Move 2を部屋の中央に置いて音を出すだけでかなり盛り上がる。
Sonos Roam 2 との比較|どっちを買うべき?
Sonosのポータブルスピーカーにはもう1つ、Roam 2がある。価格は25,800円で、Move 2の半額以下だ。
(関連記事:Sonos Roam長期レビュー:お風呂も旅先もこれ一台。BluetoothとWi-Fiの二刀流が最強な理由)
正直に言うと、「どっちがいいか」は用途による。
| 比較項目 | Move 2 | Roam 2 |
|---|---|---|
| 価格 | 64,800円 | 25,800円 |
| 重量 | 約3kg | 約430g |
| バッテリー | 最大24時間 | 最大10時間 |
| 防水性能 | IP56 | IP67 |
| 音質 | ステレオ、重低音◎ | モノラル、軽め |
| 持ち運び | 車移動向き | リュックOK |
Move 2を選ぶべき人
- 車でキャンプに行く人
- ベランダやガーデンでの使用がメイン
- 音質を妥協したくない人
- 自宅のSonosシステムと連携させたい人
Roam 2を選ぶべき人
- 電車や徒歩での移動が多い人
- とにかく軽さを重視する人
- 予算を抑えたい人
- プールや海など水没リスクがある場所で使う人
僕の結論としては、「家の延長」として使うならMove 2、「外出先専用」として使うならRoam 2が正解だと思う。
Move 2のデメリット|正直に言うと…
良いことばかり書いてきたけど、デメリットもちゃんと伝えておきたい。
1. 重い。とにかく重い。
3kgは本当に重い。500mlのペットボトル6本分だ。
リュックに入れて電車で移動とか、正直現実的じゃない。「ポータブル」と名乗ってはいるけど、これは「車で移動する時に持ち出せる」くらいのポータブル性だと思った方がいい。
2. 価格が高い
64,800円は、どう考えても安くない。
Amazonで「Bluetoothスピーカー」と検索すれば、3,000円〜5,000円でそこそこの製品が買える。Move 2はその10倍以上の価格だ。
ただ、「安物を買って後悔する」か「高くても満足するものを買う」かの選択だと思っている。僕は後者を選んだし、今のところ全く後悔していない。
3. Google Assistantに非対応
音声アシスタントはAmazon AlexaとSonos Voice Controlのみ対応。Google Assistantは使えない。
Googleホーム系で家をスマートホーム化している人には、ちょっと不便かもしれない。僕はAlexa派なので問題なかったけど、ここは事前に確認しておいた方がいい。
4. 日本での入手性
実は、Move 2は日本での流通がまだ安定していない。価格.comでも価格情報が登録されていない状態で、公式サイトや一部の正規代理店からの購入がメインになる。
初代Moveは59,800円で安定して購入できるので、「すぐに欲しい」「予算を抑えたい」という人は初代も選択肢に入れていいと思う。
Sonosエコシステムとの連携|真価を発揮するのはここ
Move 2の真の価値は、単体で使う時よりも「Sonosエコシステム」の一部として使う時に発揮される。
僕の自宅には、リビングにSonos Beam Gen2、寝室にSonos Era 100がある。これらとMove 2をSonosアプリで連携させると、「家中どこでも同じ音楽を流す」ことができる。
(関連記事:Sonos Beam Gen2レビュー|6畳でも映画館になるサウンドバー)
例えば、リビングで音楽を聴いていて、ベランダに移動したくなったとする。普通のスピーカーなら、一度音楽を止めて、ベランダ用のスピーカーで再生し直す必要がある。
でもSonosなら、アプリでタップするだけでMove 2にシームレスに音楽が引き継がれる。しかも、リビングとベランダで同時に鳴らすこともできる。
これが「エコシステム」の強みだ。1台だけ買っても十分良い製品だけど、複数台持つとその価値は何倍にもなる。
まとめ|Move 2は「日常を120%にするスピーカー」だ
最後にまとめよう。
Sonos Move 2は、64,800円という価格に見合う、本当に素晴らしいポータブルスピーカーだ。
- 24時間のバッテリーでキャンプでも余裕
- ステレオ再生で音楽の臨場感が段違い
- Trueplayで置く場所を選ばない
- IP56で雨の日も安心
- Sonosエコシステムとの連携で真価を発揮
「高いから買わない」という判断は全然アリだと思う。でも、「高いけど、本当にいいものを使う」という選択ができるなら、Move 2は絶対に後悔しない買い物になるはずだ。
僕がいつも言っているのは、「平日60%、週末120%の生活」ということ。普段は節約して、使うべきところに一点突破で投資する。音響環境への投資は、毎日の生活の質を確実に上げてくれる。
ソシャゲのガチャに課金するより、リアル空間に課金した方が絶対にいい。Move 2はその最高の選択肢の1つだ。
気になった人は、ぜひ公式サイトや正規代理店をチェックしてみてほしい。
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