この2大巨頭、結局どっちがいいのか問題
「サウンドバーを買おう」と決めた瞬間、ほぼ必ずぶつかる壁がある。BoseとSonos、どっちを選べばいいのか問題だ。
正直、僕もここで3週間くらい悩んだ。家電量販店に5回通った。YouTubeの比較動画を20本以上見た。価格.comのレビューを夜中まで読み漁った。それでも答えが出なかった。
なぜか。
この2つのメーカー、どっちも「最高峰」だからだ。安物を比較するなら「こっちがコスパ良い」で済む。でもBoseとSonosは、どっちも本気で音にこだわってる会社。だから単純比較が難しい。
ただ、両方を実際に自宅で使い込んでみて、ようやく答えが見えた。
結論から言う。
映画やゲームを「ガツンと」楽しみたいなら、Bose。音楽を「ちゃんと」楽しみたいなら、Sonos。
これが僕の結論だ。この記事では、なぜそう言えるのか、両方を使った実体験をもとに徹底的に解説していく。
Boseの特徴|映画館の迫力を6畳間に持ち込む
セリフの聞き取りやすさが段違い
Boseのサウンドバーを使って最初に驚いたのは、映画のセリフの聞き取りやすさだ。
僕の部屋は6畳のワンルーム。壁も薄いし、音響なんて最悪の環境。でもBoseのサウンドバーをつないだ瞬間、「え、こんなにセリフってクリアに聞こえるの?」となった。
特に洋画を字幕なしで見るとき、この差は歴然。今まで何となく聞き流していた会話が、一語一語ちゃんと耳に入ってくる。
これはBoseが「A.I.ダイアログモード」という機能を搭載しているおかげ。BGMや効果音の中から人の声だけを自動で検出して、リアルタイムで聞きやすく調整してくれる。
金曜ロードショーとかで映画を見てると、CMに入った瞬間に爆音になる問題、あるよね。あれも自動で音量を調整してくれる。地味だけど、実際使うとめちゃくちゃありがたい。
重低音の「圧」が映画の臨場感を生む
Boseのもう一つの武器は、重低音だ。
『トップガン マーヴェリック』を見たとき、戦闘機が頭上を通過するシーンで、床が微かに振動した。6畳間で、だ。
これはBoseが長年培ってきた低音再生技術の賜物。筐体のサイズに対して、出てくる低音の量がおかしい。物理法則を無視してる感すらある。
映画って、実は低音がめちゃくちゃ大事だ。爆発シーンの迫力。ホラー映画の不穏な空気感。アクション映画の緊張感。全部、低音が支えてる。
Boseはそこを完璧に理解していて、「映画を映画館で見てるような体験」を追求してる。
Boseの弱点:音楽再生は「味付け濃いめ」
ただ、Boseにも弱点はある。
音楽を聴くとき、「ちょっと味付けが濃いな」と感じることがある。低音が強調されすぎて、繊細なアコースティックの曲とかだと、本来の音のバランスが崩れる。
映画やゲームではこの「濃い味」が最高に効くんだけど、純粋に音楽を楽しみたいときは、もう少しフラットな音が欲しくなる。
これは好みの問題でもあるけど、Boseは「エンターテインメント向け」に振り切ってるという印象だ。
Sonosの特徴|音楽好きが作った音楽好きのためのスピーカー
音楽の「解像度」が違う
Sonosを初めて聴いたときの感想は、「音がクリアすぎる」だった。
今まで聴いていた曲に、こんなに音が詰まってたのかと驚く。ベースラインが一音一音ちゃんと聞こえる。ボーカルの息遣いが聞こえる。ドラムのスネアの余韻が聞こえる。
これはSonosが「音楽リスニング」を最重要視して設計してるから。2002年の創業以来「Listen Better(より良い音楽を聴く)」を掲げてきた会社だ。
特にSpotifyやApple Musicでハイレゾ音源を聴くと、その差は明らか。Boseでは埋もれていた繊細な音が、Sonosではちゃんと前に出てくる。
Trueplayが狭い部屋でも本領を発揮させる
Sonosには「Trueplay」という音場補正機能がある。これが神。
iPhoneのマイクを使って部屋の音響特性を測定し、その部屋に最適な音に自動調整してくれる。壁からの反射とか、家具の配置とか、全部計算に入れてチューニングしてくれる。
僕みたいな6畳ワンルームだと、スピーカーの置き場所が限られる。理想的な位置に置けないことがほとんどだ。でもTrueplayがあれば、「この部屋でこの位置なら、こういう音を出すのがベスト」という最適解を勝手に見つけてくれる。
実際、Trueplayの設定前と後では、音の広がりが全然違った。設定前は「スピーカーから音が出てる」感じだったのが、設定後は「部屋全体から音が鳴ってる」感覚になる。
マルチルーム対応が未来
Sonosの最大の強みは、実はエコシステムだ。
Sonosのスピーカーを複数持っていれば、家中どこでも同じ音楽を流せる。リビングのサウンドバーと、寝室のSonos Oneと、風呂場に持っていったSonos Roamで、全部同期して同じ曲が再生される。
Sonos Roamについての詳細はこちらの記事で解説している。
さらに、サウンドバーにリアスピーカーを追加したり、サブウーファーを追加したり、システムを自由に拡張できる。しかも、Sonosのスピーカーなら何でも組み合わせOK。他メーカーだと「専用のリアスピーカー」しか使えないことが多いけど、Sonosは違う。
将来的に「もっと良い音にしたい」となったとき、今持ってるスピーカーを活かしながらアップグレードできる。これは長い目で見ると、かなりのメリットだ。
サウンドバーにスピーカーを追加するメリットは、Sonos 2台でステレオペア設定したら、世界が変わった話。「点」で聴くか、「面」で浴びるか。の記事で詳しく解説している。
Sonosの弱点:映画の「迫力」では一歩譲る
Sonosにも弱点はある。
映画を見るとき、「もうちょっと低音が欲しい」と感じることがある。音質自体はめちゃくちゃいいんだけど、Boseみたいな「腹に来る」低音は控えめ。
バランスが良すぎて、エンタメ的な派手さには欠ける、という言い方もできる。
あと、MPEG2-AACに非対応なのは地味に痛い。日本の地デジ放送の音声形式がこれなんだけど、Sonosだとダウンミックスになる。実用上はそこまで気にならないけど、完璧主義な人は気になるかもしれない。
価格帯別・製品比較
実際に買うとなると、価格も重要だ。両メーカーの主要製品を比較してみる。
エントリー〜ミドルクラス(5〜7万円)
Bose Smart Soundbar:約61,800円 2024年10月発売の最新モデル。Dolby Atmos対応、A.I.ダイアログモード搭載。幅約70cmとコンパクトで、6畳間にも収まりやすい。映画のセリフ重視なら、この価格帯では最強クラス。
Sonos Beam Gen2:約47,000〜60,000円 コンパクトながらDolby Atmos対応。幅65cmでさらに小さく、32インチのテレビでも違和感なく置ける。音楽再生の質は同価格帯でトップ。コンパクトサイズで音質を追求するなら、これ一択だと思う。
Sonos BeamとArcの違いについては、Sonos Arc vs Beam Gen2 比較レビュー:日本のマンションに最適なのはどっち?で詳しく比較している。
フラッグシップクラス(8〜12万円)
Bose Smart Ultra Soundbar:約102,000円 Boseのフラッグシップ。A.I.ダイアログモードに加え、独自のTrueSpaceテクノロジーで立体音響を実現。映画館級の音響を自宅で、という人はこれ。サブウーファーを追加すれば、もう映画館に行く意味がなくなる。
Sonos Arc:約79,790円 Sonosのフラッグシップサウンドバー。11個のスピーカーユニットを搭載し、Dolby Atmosにネイティブ対応。音楽も映画も高いレベルでバランスよくこなす。Sonosエコシステムの中核として、将来の拡張性も抜群。
サブウーファー追加を考えるなら
どちらのメーカーも、本気で映画を楽しむならサブウーファーの追加を推奨している。
SonosならSub Miniという選択肢がある。本体だけでも十分だけど、Sub Miniを追加すると低音の存在感が別次元になる。詳しくはSonos Sub Miniは必要?追加してわかった「低音」の感動と近所迷惑のリアルを参考にしてほしい。
僕が両方使って感じた「リアルな使い分け」
正直に言うと、僕は今、Sonosをメインで使っている。
理由は単純で、僕の生活スタイルに合ってたから。
平日は仕事終わりにSpotifyで音楽を聴きながら晩酌する。週末は映画を見ることもあるけど、それより音楽を聴いてる時間のほうが長い。だから、音楽再生の質を優先した。
でも、友達がBoseのSmart Ultra Soundbarを買って、映画を見せてもらったときは、正直ちょっと羨ましかった。『DUNE』の砂虫が出てくるシーン、マジで床が揺れてた。「これは映画館」と思った。
結局、「自分が何に使う時間が長いか」で選ぶべきだと思う。
映画やゲームがメインの人:Bose。迫力と没入感が段違い。 音楽がメインの人:Sonos。解像度とバランスが素晴らしい。 両方バランスよく使う人:正直どっちでもOK。デザインの好みで選んでいい。
6畳ワンルームという「制約」の中で
僕みたいな6畳ワンルーム住みにとって、サウンドバー選びは難しい。
高級なシステムを買っても、部屋が狭いと本領発揮できないんじゃないか。隣人への騒音も気になる。そもそも置き場所がない。
でも、両方使ってみて思ったのは、「狭い部屋だからこそ、良いスピーカーが効く」ということ。
安いスピーカーだと、狭い空間では音が回って聞きづらくなる。でもBoseやSonosクラスのスピーカーは、音場補正で部屋に合わせてくれるから、狭い部屋でもちゃんと良い音が鳴る。
むしろ、広いリビングより6畳間のほうが「スピーカーの恩恵」を感じやすいまである。だって、スピーカーとの距離が近いから。
予算を抑えたいなら、IKEA SYMFONISKという選択肢もある。SonosとIKEAのコラボ製品で、Sonosのエコシステムに参加できる。詳しくはIKEA×Sonos「SYMFONISK」完全ガイド|Sonosが1.7万円から買えるバグで解説している。
選ぶべきメーカーのチェックリスト
最後に、自分がどっちを選ぶべきか、簡単なチェックリストを用意した。
Boseを選ぶべき人:
- 映画やゲームがメインの使い方
- 「迫力」「没入感」を重視する
- セリフの聞き取りやすさにこだわる
- 地デジの番組もよく見る(MPEG2-AAC対応)
- シンプルに1台で完結させたい
Sonosを選ぶべき人:
- 音楽再生がメインの使い方
- 「解像度」「バランス」を重視する
- 将来的にスピーカーを増やしたい
- Apple製品をメインで使っている(AirPlay 2対応)
- 複数の部屋で同じ音楽を流したい
どっちでもいい人:
- 映画も音楽も同じくらい使う
- 予算が十分にある
- デザインの好みで選びたい
まとめ:「何を聴くか」で答えは決まる
BoseとSonos、どっちも「最高峰」であることに変わりはない。
でも、方向性は明確に違う。
Boseは「エンターテインメントの迫力」を追求している。映画、ゲーム、ライブ映像。「体験」として音を楽しみたい人向け。
Sonosは「音楽の忠実な再生」を追求している。日常的に音楽を聴く人、音そのものを楽しみたい人向け。
どっちが正解、ということはない。自分のライフスタイルに合ったほうを選べばいい。
僕は音楽派だからSonosを選んだ。でも、映画派の友達にはBoseを勧めてる。それでいいと思う。
高い買い物だから、できれば実際に聴いてから決めてほしい。家電量販店で両方のデモを聴けば、「自分の好み」がはっきりわかるはずだ。
どっちを選んでも、テレビの内蔵スピーカーとは次元の違う体験が待ってる。それだけは約束する。

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